施工管理の平均残業時間|工種別データと残業を減らすコツを解説

「施工管理の残業って、実際どれくらいなんだろう?」
「自分の残業時間、これって普通?それとも多すぎ?」
「2024年の働き方改革で、残業は本当に減ったの?」

施工管理という仕事に興味はあるけど、

  • 施工管理全体の平均残業時間はどれくらい?
  • 2024年の働き方改革で実際にどう変わったのか?
  • 残業を減らすにはどうすればいいのか?

実際のところはどうなんだろうか?と気になってしまいますよね…

そこで本記事では躯体サブコン事業を手掛ける株式会社エルラインが、施工管理の平均残業時間を公的データをもとに整理し、工種別の差、2024年以降の変化、残業を減らすための具体策について解説していきます。

多数の施工管理を抱えるエルラインだからこそ話せる内部事情を合わせてお伝えしていきますので、最後までご覧ください。

目次

施工管理の平均残業時間

まずは結論として、残業時間に関するデータを整理します。建設業全体の数字と、施工管理に特化した数字は異なるため、両方について解説をしていきます。

建設業全体の平均残業時間

厚生労働省の毎月勤労統計調査や関連データをもとにすると、2024年時点での建設業全体の1ヶ月あたりの平均残業時間は、およそ12.7時間とされています。出勤日数が月19.8日なので、1日あたり約40分の残業ペースになる計算です。

ただし、この「建設業全体」には現場作業員や職人も含まれています。管理職である施工管理技士に絞ると、残業時間はこれよりも大幅に長くなるのが実態です。また、国土交通省「最近の建設業を巡る状況について」によれば、令和3年度の建設業の年間総労働時間は1,978時間で、全産業平均(1,632時間)より340時間以上長い数字が出ています。

■出典
厚生労働省「毎月勤労統計調査」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/gyosyu/topics/01.html
国土交通省「最近の建設業を巡る状況について」
https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/const/content/001493958.pdf

施工管理の残業時間はどうなのか

施工管理の残業時間に関するデータはいくつかありますが、信憑性の高いデータをご紹介します。国土交通省が発表したデータで「適正な工期設定等による働き方改革の推進に関する調査」というものがあります。

そちらを参照すると、以下の様なデータがあります。

〔主な調査結果〕
○休日の取得状況に関し「4週8休」とする割合は、技術者は前年度比 9.5 ポイント
の増加(21.2%)、技能者は前年度比 14.8 ポイントの増加(25.8%)など、改善傾
向がみられた。一方で両者とも最も多い回答は「4週6休程度」だった。
○技術者の月平均の残業時間が「45 時間以上」を超えている企業は 14.9%、技能者
は 9.0%である。調査時点ではまだ猶予期間であった上限規制に対し、特別条項を
超過する「技術者がいる」と答えた企業は 17.2%、「技能者がいる」と答えた企
業は 4.7%にのぼった。

引用:適正な工期設定等による働き方改革の推進に関する調査(令和5年度)

令和5年度のデータでは、現場の4週8休という働き方改革は推進されているものの、施工管理技術者の月平均の残業時間が45時間以上の企業は約15%いるということが伺えます。

ここでのポイントは「月平均の残業時間」という点です。

施工管理の忙しさには波があります。平均で45時間だとしても、その内訳としては「残業が0時間の月もあれば、残業が90時間の月もある可能性がある」ということも十分にあり得ます。

また、ここでのデータは「平均が45時間以上」ですので、可能性としてはもっと多くの時間を働いていることも考えられるでしょう。このことから、施工管理の残業時間が多いことが伺えます。

令和6年度の調査結果の方もご紹介します。

〔主な調査結果〕
○建設企業の休日の取得状況に関し「4週8休」とする割合は、技術者は前年度
比 7.4 ポイントの増加(28.6%)、技能者は前年度比 3.6 ポイントの増加(29.4%)
など、改善傾向がみられた。一方で両者とも最も多い回答は「4週6休程度」
だった。

○月平均の残業時間が「45 時間未満」の企業は、技術者は 86.6%、技能者は 88.9%
であった。

引用:適正な工期設定等による働き方改革の推進に関する調査(令和6年度)

切り口は変わっていますが、同じようなデータを集計しています。「45時間未満の企業の技術者は86.6%」です。つまりは「13.4%は45時間以上」ということですので、若干の改善はされていますが、令和5年度と比較すると大きくが変わっている訳ではない、ということが読み取れます。

施工管理の残業に関するまとめ

建設業界全体としての残業時間は、他の産業よりも多い。そして、施工管理の残業時間は、月平均が45時間以上の割合が令和6年度時点で13.4%ほどあることが分かりました。

働き方改革の影響もあり、施工管理の残業時間は改善傾向です。

一方で未だに多く残業をしている施工管理が存在しているということも、上記データから読み取ることができます。

施工管理の残業が多いと言われる5つの理由

なぜ施工管理の残業時間は、全産業平均より長くなってしまうのか。構造的な理由を5つ整理します。

【理由①】工期厳守の文化

施工管理業務の中で、一つの大きなミッションは「工期を守ること」です。竣工日・引き渡し日が動かせないため、進捗が遅れたら残業や休日出勤でリカバリーするしかない、という文化が長年続いてきました。

例えば商業施設のオープン日は、テナント入居・販促準備と連動しているので、絶対にずらせません。こうした「動かない期限」に対してリカバリーするのが施工管理の役割なので、その負荷がそのまま残業時間として現れます。

【理由②】天候による工程遅延

建設業は屋外作業が中心なので、天候による工程遅延が頻発します。雨でコンクリート打設ができない、台風で現場が止まる、といった出来事は毎年発生します。

コンクリート打設当日に雨が降って工事がスライドし、その後の工程を残業で巻き戻さなければならない場面もあります。天候というコントロール不能な要因が残業に直結するのは、屋外作業である施工管理の構造的な特徴です。

【理由③】管理する工種の多さ

特に新築工事では、基礎・躯体・外装・内装・設備・外構などの工事で複数の工種が同時並行で進みます。工種が多いほどイレギュラーが起きやすく、その調整業務で残業が膨らみます。

工種が多いということは、工程間の依存関係も複雑になります。「A業者の工事が終わらないとB業者が入れない」という連鎖が何層にも張り巡らされているので、1箇所の遅れが全工程に波及し、最終的に施工管理の調整残業として現れます。

【理由④】書類作成と現場業務の両立

施工管理は現場での巡回・確認業務に加え、写真整理・日報・工程表・安全書類など大量の事務作業も担います。日中は現場、夕方以降は事務作業という運用で、残業が発生しやすくなります。

現場が17時に終わった後、事務所に戻って写真整理と日報作成で21時まで働く、といった場面もあるでしょう。ただ最近はDXが推進されることで、事務作業時間は大きく減っています。

【理由⑤】人員不足

建設業界は長年の人手不足が続いており、本来複数人で回すべき現場を1人で担当せざるを得ないケースがあります。1人あたりの業務量が増えれば、当然残業時間も伸びます。

国土交通省の統計でも、建設業の技能者数は2010年代から減少傾向が続いており、若手の入職者も全産業平均より少ない状況です。この構造的な人手不足が、個々の施工管理の残業時間を押し上げる要因になっています。

2024年働き方改革以降の変化|残業は明確に減っている

2024年4月の時間外労働上限規制適用以降、業界は明確にホワイト化の方向に動いています。厚生労働省および国土交通省が進める取り組みをもとに、代表的な変化を3つ紹介します。

【変化①】残業時間の法的上限が効き始めた

月45時間という上限は、違反時に罰則(6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金)が伴うため、大手〜中堅の会社は本気で労働時間管理に取り組んでいます。従来は月100時間超が珍しくなかった現場でも、45時間以内に収める運用が広がってきました。

具体的には、

・複数名の施工管理を配置してタスクを分散する
・繁忙期のサポート人員を用意する
・派遣人材を入れて現場全体の労働力を確保する
・管理職が稼働時間を毎週モニタリングする

といった、構造的な対策を取る会社が増えています。「気合で守る」から「仕組みで守る」への転換が進んでいるのが2024年以降の最大の変化です。

【変化②】派遣人材を活用する企業が増え始めた

現場の労働力確保のため、以前よりも派遣人材を活用するケースが増えてきました。

一昔前からも建設派遣の業態はありましたが、基本的には経験者で即戦力の人材を派遣するケースがほとんどでした。ただ直近では未経験人材の派遣社員を受け入れ、労働力を確保したり派遣人材を育成する企業を増えてきています。

建設業界全体が人手不足に対して問題意識を持ち、改善に向かっている証拠です。

【変化③】現場業務のDX化

BIM/CIM、スマホでの日報・写真アップロード、電子黒板など、現場業務のDX化で書類作業の工数が大幅に削減されています。昔は夜に写真整理で数時間残業することも多々ありましたが、DX推進により残業時間の純減につながっています。

さらに、音声入力での日報作成、AIによる工程作成支援、クラウド上での図面共有など、数年前には考えられなかった効率化ツールが現場に普及しています。これらのDX投資が進んでいる会社ほど、残業時間の削減幅が大きくなる傾向があります。

それでも残業が増えてしまう「仕方ない」3つのケース

ホワイト化が進んでいるとはいえ、施工管理の業務特性上、どうしても残業が増えてしまうケースは存在します。これらは会社を変えても完全には避けられない、構造的な残業要因です。

【ケース①】竣工直前の追い込み

工事最終盤は、検査対応・手直し工事・書類作成が集中します。竣工日は動かせないので、2週間〜数ヵ月程度の追い込み期間は残業が増えることがあります。

発注者検査、消防検査、完了検査など、複数の検査が立て続けに入るため、指摘事項の是正作業が重なります。どの会社に移っても、この竣工前追い込みだけは構造的に発生します。

【ケース②】天候・自然災害によるイレギュラー

台風・大雨・降雪といった天候要因は、どの現場でも避けられません。工事が止まった分を取り戻すための残業や休日出勤は、構造的に発生します。

特に近年は気候変動の影響で、想定を超える大雨やゲリラ豪雨が増えています。天候リスクのヘッジは現場側でどうにかできるものではないので、発生した場合は腹を括ってリカバリーするしかありません。

【ケース③】地中埋設物や既存躯体のトラブル

掘ってみたら想定外の井戸や配管が出てきた、既存躯体に図面と異なる構造があった、というイレギュラーも頻発します。

筆者も以前、掘削中に井戸が出てきて工事が数週間ずれた経験があります。こうしたトラブルは設計段階の調査では発見できない種類のもので、発覚時の対応が丸ごと追加工数として乗ってきます。

残業時間を入社前にチェックする5つの方法

残業の要因は「仕方ない部分」と「仕方なくない部分」があります。仕方ない部分は先述した通りです。仕方なくない部分の残業がどうか?というのは会社によって異なります。

実際に残業を大幅に減らせている会社は多数存在します。そういった会社は改善できる部分に目を向けて、人材確保やDXツールの改善を行い、業務改善で成果を上げているのです。

ここでは、入社前にその会社の残業時間がどれくらいなのかチェックする、入社前にできる5つのチェック方法をお伝えします。この5つを複合的に確認することで、ミスマッチのリスクを大きく減らせます。

【方法①】求人票の「月平均残業時間」を数字で確認する

「ホワイト」「働きやすい」といった抽象表現ではなく、「月平均20時間」「繁忙期45時間以内」のように具体的な数字が記載されているかを確認しましょう。数字を出さない会社は、労務管理が不透明な可能性が高いです。

理想は「月平均と繁忙期ピークの両方が明記されている」状態です。これだと、平均値だけで見えない「月によるブレ」まで把握できます。

【方法②】面接で「繁忙期の残業実績」を具体的に聞く

面接では「昨年度の最大残業時間はどれくらいでしたか?」「繁忙期と閑散期でどれくらい差がありますか?」と具体的に聞くのが効果的です。

即答できる会社は、労働時間を社内で把握できているサインです。逆に「現場によって違うので…」と曖昧な回答しか返ってこない場合は、労務管理が属人化している可能性があります。

【方法③】みなし残業代(固定残業代)の内訳を確認する

月給30万円のうち、基本給はいくらで、みなし残業代は何時間分か。超過分は別途支給されるか。この3点を面接で必ず確認してください。

みなし残業が60時間分に設定されている会社は、実質60時間の残業が常態化している証拠です。ホワイトな会社は、みなし残業を20〜30時間分程度に抑え、超過分を別途支給する運用になっています。

【方法④】口コミサイトで社員の声を確認する

OpenWork、転職会議、ライトハウスなどの口コミサイトで、現職・元社員のレビューを確認しましょう。特に「残業時間」「有給取得率」「休日出勤」の項目は実態の反映度が高いです。

口コミサイトでチェックすべき項目
・残業時間
・有給取得率
・休日出勤

ただし口コミは個人の主観も混ざるので、「複数人が同じ指摘をしている」「直近1年以内のレビュー」を重視するのがコツです。

また、会社を辞めるということは、多少なりともネガティブな要因があります。人によっては意見がネガティブ寄りになってしまっていることもあるので、意見は全て間に受けるのではなく、あくまで参考材料の一つにしましょう。

【方法⑤】可能ならOB/OG訪問や現場社員との面談を依頼する

採用候補者が面接官以外の現場社員と話せるかどうか、面接時に会社へ打診してみましょう。「配属予定の部署の方とカジュアルに話したい」と伝えて断る会社は、実態を見せたくない可能性があります。

逆に、社員との面談を快諾してくれる会社は、労働環境に自信を持っている可能性が高いです。これ自体が有力な判断材料になります。

残業を減らしたいならリニューアル施工管理がおすすめ

残業を減らしたい場合、構造的に残業が発生しにくい工事を選ぶのが効果的です。

気合で残業を減らすのには限界があります。同じ人が同じ時間働いても、管理対象の工種が3つと20では、イレギュラー発生確率も調整業務量も桁違いです。本気で残業を減らしたいなら、自分の努力ではなく工種構造で勝負するのが合理的な選択になります。

その中で特におすすめなのが、リニューアル施工管理(大規模修繕などの改修工事)です。リニューアル施工管理には以下の特徴があります。

  • 管理工種が足場・塗装・防水の3つが中心で、新築の工種と比べて圧倒的に少ない
  • 既存建物ベースなので、大幅な設計変更が発生しにくく工期が予測しやすい
  • 居住者様が住む建物で工事するため、作業時間が昼間に限定され、長時間労働が構造的に発生しにくい
  • 工期が2〜6ヶ月程度で、繁忙期と閑散期の切り替えがはっきりしている

管理する工種が少ないということは、イレギュラーが起きる確率も低く、結果として残業時間も短くなります。この構造的な優位性が、リニューアル施工管理が残業を減らしたい方におすすめな理由です。

株式会社エルラインのリニューアル事業部で働くリアル

ここで、実際にエルラインのリニューアル事業部で働く永田一哉さんの事例をご紹介します。

永田さんは大学で政治経済を学んだ「ガチガチの文系」でありながら、現在はエルラインのリニューアル事業部次長として、1〜2億円規模の大規模修繕現場を任されています。1級建築施工管理技士の資格も取得済みです。

永田さん自身も、

「大規模修繕は管理工種が足場・塗装・防水の3つに限定される」
「新築のように多数の工種を同時並行で調整する負荷がない」
「業務が予測しやすいので、先を読んだマネジメントができる」

と語ります。

エルラインでは、繁忙期でも残業を月45時間以内に収める運用が守られています。これは「気合で守る」のではなく、工種が限定的な業務構造のおかげで無理なく実現できているのが実態です。気合で守る会社はいずれ社員が疲弊しますが、構造で守る会社は長期的にホワイトな環境を維持できます。

また、エルラインでは現場経験と資格取得にしっかり給料が連動する仕組みがあります。参考として、年収のモデルは以下のとおりです。

年収1,000万円を目指しながら、残業45時間以内を維持できる環境。これが「エルラインだからこそ話せる内部事情」の一つです。

工種を変えるだけで残業時間を減らし、余った時間は家族で過ごす、といったようにプライベートの充実度合いも大きく変わります。残業削減は数字の話にとどまらず、プライベートの質も向上させることができます。

▼参考記事
文系から施工管理へ「知的マネジメント職」ロードマップ

残業を減らしたいなら株式会社エルラインへ

「月80時間超の残業が続いていて限界」
「残業を減らしながら年収は下げたくない」
「長期的にホワイトな環境で施工管理を続けたい」

そうお考えの方は、株式会社エルラインのリニューアル事業部について話を聞いてみませんか?

エルラインでは、

  • リニューアル工事主軸のホワイトな働き方
  • 所長クラスで年収1,000万円を目指せる評価制度
  • 資格取得支援とキャリアアップ支援

などを揃えており、キャリアアップと収入アップを支援しています。また、リニューアル工事は新築工事とは違って管理する工種が足場・塗装・防水の3つに限定されるので、残業時間を構造的に抑えやすい環境です。

【株式会社エルライン リニューアル事業部で働くメリット】
・所長クラスまで行けば、年収1,000万円越えを目指せる
・繁忙期であっても残業が45時間を超えない
・建築施工管理技士の資格取得支援に力を入れている

少しでも興味がある人は是非、採用サイトを確認してみてください。

「ちょっと興味があるけど、一歩を踏み出すのが不安…」という方は、一度エルラインの施工管理での働き方について、直接お話を聞いてみませんか。

もし、少しでも興味のある方は、こちらからお気軽にお問い合わせください。まだ「転職するか決めてないよ」という方でも、まったく問題ありません。

お待ちしております。

この記事を書いた人

水野源太
株式会社エルライン 社長室 1級電気工事施工管理技士

新卒で大手総合設備会社に施工管理として就職し、大型現場の再開発工事を経験。その後、建設人材派遣会社へと移り、複数現場で施工管理としての実務経験を積む。1級電気工事施工管理技士に合格したのを機に、同社の本社へと出向し、教育に携わる。2024年4月にエルライングループにジョインし、教育や採用、広報・デジタルマーケティング・新規事業開発などに従事。

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