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枠組足場とは|特徴から見るおすすめケースと事例から考える安全対策

「枠組足場について知りたい!大規模工事で使われる足場だよね?」
「枠組足場は1番安定感があるって聞くけど本当?他の足場と具体的に何が違うの?」

建設業界にいても、今まで高さのない現場を手掛けてきたという場合、枠組足場を組んだ経験がない方もいるでしょう。

枠組足場とは、鋼管を門型に溶接した建枠を中心に、頑強な部材をピンで連結させて組み立てる仮設足場です。

部材の強度が高く、耐久性に優れ、地上40mを超える高層建築にも対応できるため、大規模な工事現場での長期使用に適しています。

ただし、枠組足場での墜落による死亡事故が他の足場と比べ圧倒的に多いことも注視しなければなりません。

出典:厚生労働省|足場の種類別墜落・転落災害発生状況より

枠組足場は、高所や大規模な工事現場で用いられるため、その分、命に関わる大事故が引き起こされる可能性が高くなります。

強くて頑丈な枠組足場だからこそ、他の足場以上に徹底した安全対策が必要になるのです。

そこで本記事では、枠組足場の特徴や設置基準、必要な安全対策まで幅広く解説します。

【この記事を読めばわかること】
  • 枠組足場の概要・設置基準
  • 枠組足場の使用で必要な安全対策
  • 枠組足場と「くさび緊結式足場」「単管足場」の違い
  • 枠組足場をコストを抑えて仕入れる方法

この記事を読めば、新しく枠組足場を導入すべきかどうかの判断がしやすくなるでしょう。

枠組足場に関する知識を深めたい方に役立つ内容ですので、ぜひ最後まで目を通していただけたらと思います。

目次

1. 枠組足場とは

枠組足場とは

枠組足場とは、鋼管を門型に溶接した建枠を中心に、ジャッキベース、筋交い材、鋼製布板(踏板)などを組み合わせた仮設足場です。

クレーンで頑丈な部材を荷揚げし、ピンで連結させて組み立てます。

地上40mを超える高層建築にも対応できる耐久性に優れた足場で、通称「ビティ足場」とも呼ばれ、大規模な建設現場で多く利用されています。

【門型の建枠(例)】

枠組足場の使用にあたっては、労働安全衛生法や関連する政令・省令に基づき、以下の設置ルールが定められています。

枠組足場の設置ルール
<高さ>
  • 枠組足場の高さは原則として45mを超えてはならない。
    ※足場の高さ:基底部(地盤面)から最上階の建枠の上端までの高さ
<幅>
  • (高さ2mを超える作業で)枠組足場の幅は60cm以上を基準とする
<壁繋ぎの間隔>
  • 枠組足場の壁つなぎの間隔は、垂直方向9m以下、水平方向8m以下を基準とする
    ※枠幅600mm未満の簡易枠組足場については垂直、水平方向共5.5m以下とする
<手すり>
  • 手すりは高さ85cm以上、建枠幅は1.2m以下と定める
<下さん・幅木>
  • 枠組足場には、高さ15cm以上40cm以下の位置に「下さん」か「高さ15cm以上の幅木」の設置、あるいは手すり枠を設置する
    ※下さん(下桟):足場の骨組みの交差筋交いの下に取り付ける

出典:法令検索|労働安全衛生規則(昭和四十七年労働省令第三十二号)
滋賀労働局・労働基準監督署(大津・彦根・東近江)|足場に関する労働安全衛生法上の規定について一般社団法人仮設工業会|枠組足場用手すり枠の認定基準の一部改正について

ただし、冒頭でもお伝えしたとおり、枠組足場は高層ビル工事などで使用されるため、転落などの事故リスクも高くなります。

使用の際は、設置ルールを遵守し、安全に配慮した運用を心がけましょう。

【こちらの記事もおすすめ】
ビデ足場とはビティ足場(枠組足場)のこと|特徴とおすすめケース

2. 枠組足場の特徴・使用をおすすめするケース

枠組足場の特徴・使用をおすすめするケース

枠組足場の特徴を踏まえて、使用をおすすめするケースをご紹介します。

枠組足場に主に4つの特徴があります。

枠組足場の特徴4つ

1.クレーンを使って組み立てる
→重量のある部材をクレーンで荷揚げして組み立てる

2.耐久性が高い
→錆びや劣化に強い鋼管(スチールパイプ)で構成されており、長期間の使用でも変形や破損のリスクが少ない

3.足場(作業床)の幅が60cm以上と広め
→一般的に単管足場の幅は60cmに満たず、くさび緊結式足場は40cm〜60cm程度。枠組足場はこれより作業スペースが広いため、作業員の安全性が確保できる

4.他の足場タイプに比べてコストが高め
→比較的高価な部材を、数多く使用するため、またクレーンでの運搬費用が発生するためコストは高めになる

こうした特徴から、枠組足場は特に以下のようなケースで利点を発揮します。

枠組足場の使用がおすすめの3つのケース
  • 高層建築物の工事
    例:高層ビル建設、大規模な外壁修繕工事

安定性と強度に優れた枠組足場は、高層建築物の工事に最適です。
特に風圧など、高さによるリスクが伴う工事で、作業員の安全確保のために採用されています。

  • 長期間の使用が必要な大規模工事
    例:大規模な改修工事、インフラ施設の建設

枠組足場は、長期使用に耐えられる頑丈な構造を持ち、設置後も安定性が高いため、大規模な工事現場での長期使用に適しています。

  • 比較的コストをかけられて高い安定性を求める現場
    例:施設や商業ビルの改修、大型プロジェクトの設計・建設

枠組足場は、安全基準が厳しい現場や、長期間の使用が見込まれるプロジェクトにおいて、コストをかけてでも安定した作業環境を確保したい場合に最適です。

このように枠組足場は、大規模で安全性が求められる現場に適した足場です。

しかし、そうはいっても組み立て式の足場である以上、事故のリスクがなくなるわけではありません。

特に気をつけたいのは、同じ事故でも、枠組足場が使われるような高所や大規模な工事現場では、命に関わる大事故が引き起こされる可能性があることです。

一見、矛盾するようですが、強くて頑丈な枠組足場だからこそ、他の足場以上に徹底した安全対策が必要になります。

次章では、実際の事故事例を通じて、安全対策の重要性について詳しく見ていきましょう。

3. 【重要】転落死亡事例から考察!枠組足場の安全対策

【重要】転落死亡事例から考察!枠組足場の安全対策

枠組足場は頑丈さや耐久性が特徴の足場ですが、使用の際には、他の足場以上に安全対策の徹底が求められます。

実際、厚生労働省が発表している足場の種類別墜落・転落災害発生状況をみると、枠組足場での死傷事故が他の足場と比べて圧倒的に多いことがわかります。

実際、厚生労働省が発表している足場の種類別墜落・転落災害発生状況をみると、枠組足場での死傷事故が他の足場と比べて圧倒的に多いことがわかります。
出典:厚生労働省|足場の種類別墜落・転落災害発生状況より

この章では、実際の事故事例を通じて、枠組足場に必要な安全対策について考察していきます。

【重要】転落死亡事例から考察!枠組足場の安全対策
  • 【事故事例】体育館の建設中に高さ12m超の枠組足場から転落
  • 事故防止のために必要な安全対策

しっかり理解していきましょう。

3-1. 【事故事例】体育館の建設中に高さ12m超の枠組足場上から転落

ご紹介するのは、体育館の建設中に7段枠組み足場の上から転落した実際の事故例です。

【事故の状況】

事故は、高校の体育館の建設工事中に発生しました。



出典:厚生労働省|職場のあんぜんサイト|労働災害事例

現場の体育館は鉄筋コンクリート造の2階建てで、この日は円形状の屋根の工事を行うために、2階のアリーナ全体に足場が組み上げられていました。

朝から始まった作業は、体育館の内部で周囲に組み立てられた足場の内側に足場板を敷き、その上にネットを取り付けるというものでした。

※体育館の広さ:長さ約42m、幅約32m
 足場の列数:13列
 足場最上部の高さ:地上から12.2m(枠組足場7段)

作業は順調に進んでいましたが、午前10時ごろの休憩時間に、現場監督と職長が作業のやりやすさを考えて、作業用のロープ(親綱)を少し移動することに決めました。

そのため、作業が再開された後、親綱が掛けられていない部分ができてしまったのです。

午前11時45分ごろ、作業者の1人が、この隙間(枠組み足場7段目の8列と9列との間)から約12m下のコンクリート床に足場板もろとも転落…。

作業のやりやすさを考えたつもりの思いつきが、大事故を引き起こしてしまいました。

その後、被災者は救急車で病院に移送されましたが、頭蓋骨折等のため間もなく死亡しました。

転落時、被災者は安全帯のロープを首に廻した状態で発見され、安全帯を使用していなかったと推察されています。

3-2. 枠組足場の事故防止のために必要な安全対策

前述の転落事故の原因として、以下が考えられます。

  • 作業計画・手順が不明確であったこと
    (安全帯の使用以外の墜落防止措置、例えば防網の設置等を含む具体的な作業方法・手順の検討は行われなかった)
  • 作業計画の変更をリスクを十分に検討せずに行ったこと
  • 墜落危険のある場所で墜落防止措置を十分に行っていなかったこと
  • 作業主任者が監視等の職務を履行しなかったこと
    (足場の組立等作業主任者は、自らも足場板の布設等の作業に従事していたため、作業者の安全帯の使用状況の監視等の職務を履行していなかった)

こうした事故を防止するためには、次のような安全対策の徹底が必要です。

枠組足場の事故を防止するための安全対策

1.高所作業における墜落防止措置を確実に実施する

「高さが2m以上の作業床の端、開口部等で墜落危険がある場合には、囲い、手すり、覆い等を設置する」(安全衛生規則第519条)の規定を遵守しましょう。
囲い等の設置が著しく困難なときには、防網を張り、作業者は安全帯の使用を必須とします。

2.作業主任者の職務を励行する

以下の規定を遵守しましょう。
高さが5m以上の構造の足場の組立等作業主任者は、次の職務を確実に励行する。(安全衛生規則566条

・材料の欠点の有無を点検し、不良品を取り除くこと
・器具、工具、安全帯及び保護帽の機能を点検し、不良品を取り除くこと
・作業の方法および労働者の配置を決定し、作業の進行状況を監視すること
・安全帯および保護帽の使用状況を監視すること

3.安全教育等の安全管理を実施する

高所作業に従事する作業者には、あらかじめ墜落危険及びその防止対策について十分な教育を実施するとともに、慣れにより安全対策を省略することのないよう随時に追加教育の実施が必要です。

枠組足場はその頑丈さや耐久性が魅力ですが、どんなに堅牢な足場でも、適切な安全対策が施されていなければ、その利点は十分に活かせません。

使用の際は、安全対策を確実に実施し、事故のリスクを最小限に抑えることが重要です。

4. 他の足場と比較した時の「枠組足場」のメリット

他の足場と比較した時の「枠組足場」のメリット

「枠組足場のことは大体わかったけど、他の足場とは具体的にどこが違うのかな」
「他にも足場はあるのに、枠組足場を選ぶのはどういう利点から?}
こんな疑問をお持ちではないでしょうか。

4章では、他の代表的な足場「くさび緊結式足場」、「単管足場」と比較した時の、枠組足場のメリットを解説します。

※比較する2つの足場
【くさび緊結式足場】
鋼管を支柱とし、手すりや筋交いをハンマーでくさびに打ち込んで緊結する足場
(主に使用される現場:低中層建築物、外壁塗装などの短期間工事、複雑な形状の建物)

【単管足場】
単管パイプとクランプを軸に、ボルトで固定して組み立てるタイプの足場
(主に使用される現場:低層住宅の外壁塗装、隣家との距離が近い場所での工事)

まず、4つの項目別に比較した下表をご覧ください。

【項目】
枠組足場
くさび緊結式足場
単管足場
安定性
耐久性
組み立てやすさ
組み立て時の騒音

騒音なし

金属音(大)あり

金属音あり

比較からわかる枠組足場のメリットは3つです。

他の足場と比較した時の「枠組足場」のメリット
  • 安定した構造で強度が高い
  • 標準化されているため組み立て・解体が比較的簡単
  • 作業時の騒音被害を抑えられる

それぞれ内容を説明していきましょう。

4-1. 安定した構造で強度が高い

枠組足場の最大の利点は、高い安全性です。
安定した構造と強い強度を備え、高所作業において作業者をしっかりと守ります。

くさび緊結式足場も一定の耐久性を備えていますが、安定性の面では枠組足場にやや劣る部分があります。

枠組足場は、鉄製のフレーム(建枠)を基本にボルトやピンで接続部を強固に固定するため、1度組み上げると揺れや歪みが生じにくく、高所でも安定した足場を提供できるのが特徴です。

枠組足場は安定性抜群!
  • 頑強な構造

    鉄鋼製の部材を組み合わせた建枠中心の構造は、非常に頑丈で、崩れにくく、高い強度を誇ります。

  • 風や外部の力に対する高い耐性

    高所作業の安全性を確保するために設計されており、悪天候時でも安定した状態を維持できます。

  • 広い踏板(作業床)

    作業者が広い範囲で安全に移動できるため、足場を踏み外すリスクが減少します。

枠組足場は、高所作業での安定性を最重視した設計がなされており、作業中の揺れや変形が少ないため、安全な作業環境を提供します。

4-2. 標準化されているため組み立て・解体が比較的簡単

2つめのメリットは、規模に対して組み立てや解体が比較的簡単である点です。

枠組足場は設計が標準化されており、規格に従った部材を使用しています。
そのため、規模が大きい現場でも、足場の組み立てはスムーズに進行します。

専門的な技術がなくても、作業員は規格に従って部材を組み合わせるだけで設置作業ができ、作業の効率化が図れます。

枠組足場の基本的な組み立て手順

1. 建枠・ジャッキベースの設置

地面にジャッキベースを配置し、その上に建枠(鉄製のフレーム)を立てる。このとき、水平を保つよう調整する。

2. 筋交い・布板の取り付け

建枠同士を筋交い(斜めの補強材)で固定し、足場の剛性を高める。作業床となる布板を設置し、安全に移動できるスペースを確保する。

3. 最上部までの組み上げ・手すり等の設置

一定の高さまで繰り返し組み上げた後、最上部に手すりや落下防止設備を取り付ける。
最後に全体の強度や水平を確認して完成。

ただし、くさび緊結式足場のようにハンマーだけで短時間で組み立てられるわけではなく、クレーンで部材を運ぶなど、ある程度の大掛かりな作業は必要です。

とはいえ、大きな規模の足場にしては、組み立てや解体が想像以上にスムーズに進められます。

頑強で大掛かりな足場が必要だが、設置や解体を効率良く行いたいという場合には、枠組足場が最適な選択肢と言えるでしょう。

4-3. 作業時の騒音被害を抑えられる

作業時に騒音を抑えられることも、枠組足場のメリットの1つです。

枠組足場は、他の足場と違って打ち込みなどの金属音を発生させることなく、組み立てが可能です。
部材をピンで連結するだけで足場が完成するため、音を立てずに作業が進められます。

一般的な足場では、金属音を発する工具が使用されることが多く、これによる騒音は周囲に悪影響を及ぼすリスクが避けられません。
特に、くさび緊結式足場はその性質上、ハンマー等の打撃音が大きく、騒音トラブルやクレーム対応が必要になることもあります。

枠組足場なら騒音被害を最小限に抑え、住宅地やオフィス街などの静かな環境でも、音によるトラブルを心配せず効率的に作業を進めることができます。

作業が比較的静かに行える枠組足場は、特に地域や周囲の人々への配慮が求められる現場での設置に最適だと言えるでしょう。

5. 他の足場と比較した時の「枠組足場」のデメリット

他の足場と比較した時の「枠組足場」のデメリット

安定性において、信頼感の高い枠組足場ですが、デメリットもあります。

2つの項目を他の足場と比較した下表をご覧ください。

【項目】
枠組足場くさび緊結式足場単管足場
柔軟性
(狭小地等への対応力)
コスト

高い

中程度

安い

枠組足場は他の足場に比べて柔軟性が劣ること、コストが高めであることがわかります。

他の足場と比較した時の「枠組足場」のデメリット2つ
  • 狭小地や複雑な形状の工事には適さない
  • 他の足場タイプに比べてコストが高い

順に解説しましょう。

5-1. 狭小地や複雑な形状の工事には適さない

デメリットの1つめは、狭小地や複雑な形状の工事には適さないことです。

枠組足場の構造は比較的シンプルですが、設置にはある程度のスペースが必要になります。
標準化された設計で、一定のパターンに従って組み立てるため、他の足場に比べて柔軟性に乏しく、地形や建物に応じたカスタマイズが難しいという特徴があるのです。

たとえば、住宅密集地のリフォーム現場を想定してみましょう。
隣接する家との間が数メートルのスペースしかない場合、枠組足場は足場の枠を設置するための十分なスペースが確保できません。

また、枠組足場は直線的な形状に適しているため、入り組んだ構造の建物や円形の建築物では細かい調整ができない場合があります。

一方、単管足場はその柔軟性から、狭い場所や複雑な形状に対応しやすい特徴があります。
くさび緊結式足場も、固定された枠がないため、単管足場ほどではないものの一定の調整が可能です。

このように、枠組足場は他の足場に比べて狭小地や複雑な形状の工事には不向きであることを理解しておきましょう。

5-2. 他の足場タイプに比べてコストが高い

枠組足場の、大きなデメリットといえるのが、他の足場タイプに比べてコストが高めであることです。

足場の価格相場(1㎡あたりの単価)
枠組足場約1,000円〜1,500円
くさび緊結式足場約800円〜1,000円
単管足場約600円〜800円

※足場の価格は現場の規模や設置条件によって、また地域、店舗、さらには社会情勢によっても変動します。こちらはあくまでも目安としてご覧ください。

理由はいくつかありますが、1番に言えるのは、耐久性や強度が強い比較的高価な部材を、数多く使用するためです。

また枠組足場では、一般的に、人件費や運搬費用も他の足場タイプより高くなります。

枠組足場のコストが高い理由
  • 部材が多い
  • 使用する部材自体の価格が高い
  • 組みた立てに多くの人手が必要で人件費がかかる
  • クレーンでの運搬費用が発生する

特に短期間のリフォーム工事や、低層階の現場では、コストに見合った利益が得られない場合があるため注意しましょう。

足場を選ぶ際は、使用目的とコスト面でのバランスを見極めて、最適な足場を選ぶことが重要です。

6. コストが高い「枠組足場」を賢く調達する3つの方法

コストが高い「枠組足場」を賢く調達する3つの方法

「枠組足場を使用したいけど、コストが高めなのか…。どうしよう」
新しく枠組足場を導入するとなったとき、何より気になるのが他の足場より高いコストですよね。

そこで6章では、枠組足場を賢く、安く調達する方法を3つ伝授します。

枠組足場を賢く仕入れる方法
  • 中古品の活用を選択肢に入れる
  • 短期工事の場合は「レンタル」を検討する
  • 過剰発注を避けるため資材店で図面を見せて相談する

しっかり把握して活用していきましょう。

6-1. 中古品の活用を選択肢に入れる

賢く仕入れる方法の1つめは、中古品の活用です。

中古品をうまく活用することで、約20〜30%ほどのコスト削減が可能になります。

仮に大きな工事を請け負うとしても、新しく枠組足場一式を自社で揃えることは、大きな負担となるケースが多いと思います。
少しでもコストを抑えたい場合は、新品だけでなく中古品の活用も検討しましょう。

ここまで解説したように、枠組足場は耐久性に優れており、中古だからといって品質が著しく劣るわけではありません。

特に、布板(踏み板)、横材、クランプ類などの耐久性が高い部材は、中古品でも問題なく使用できるケースが多い上に、新品の20〜30%オフの価格で手に入れることができます。

使用年数や状態をしっかり確認し、品質管理が徹底された中古品を選ぶことで、コストパフォーマンスを向上させつつ、安全性もしっかり確保できます。

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6-2. 短期工事の場合は「レンタル」を検討する

短期工事で枠組足場を設置する場合は、足場材のレンタルを検討するのも一案です。

1ヶ月未満の使用であれば、多くの足場材において、レンタル料金は新品の半額以下になることが一般的です。
そのため一時的な工事 で使用する場合、購入するよりもコストを抑えられる可能性が高いでしょう。

ただし、レンタル期間が長くなる(約3ヶ月以上)と、レンタル料金が購入費用を上回る可能性もあるため注意が必要です。

また、以下の点にも気をつけましょう。

  • 返却時の状態 :汚れや損傷があると追加料金が発生することがある
  • 運搬コスト :レンタル会社までの輸送費や返却費用も考慮が必要

事前に レンタル期間・料金・諸費用 をしっかり確認し、トータルコストを比較した上でお得かどうかを判断するようにしてください。

6-3. 過剰発注を避けるため資材店で図面を見せて相談する

賢い調達方法の3つめは、購入前に資材店で図面を見せて相談することです。

プロのアドバイスを受けることで、現場に最適な部材と必要な数量を正確に選ぶことができ、無駄な購入を防げます。

新しく足場を導入する際、現場の状況や工事の規模に合った足場材の数量を予測するのは難しいものです。
だからといって、「足りなくならないように」「大体の数で」といった曖昧な発注をすると、無駄に高額になるだけでなく、収納場所にも困ってしまいます。

特にコストが高めの枠組足場を導入する際は、工事の規模や建物の形状が分かる図面を準備し、資材店で相談することが非常に重要です。

専門知識を持ったスタッフに、現場に最適な部材や数量に関する意見を聞くことで、過剰発注をすることなく、賢い選定ができるでしょう。

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7. まとめ

枠組足場は、地上40mを超える高層建築にも対応できる耐久性に優れた足場で、大規模な建設現場で多く利用されています。

他の足場と比較した時の枠組足場のメリット・デメリットは下記になります。

メリット
デメリット
  • 安定した構造で強度が高い
  • 標準化されているため組み立て・解体が比較的簡単
  • 作業時の騒音被害を抑えられる
  • 狭小地や複雑な形状の工事には適さない
  • 他の足場タイプに比べてコストが高い

頑丈さや耐久性が特徴の足場ですが、その分、転落リスクの高い現場で使用されるため、他の足場以上に安全対策の徹底が求められます。

設置ルールを遵守し、安全に配慮した運用を心がけましょう。

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この記事を書いた人

株式会社エルライン 社長室 1級電気工事施工管理技士

新卒で大手総合設備会社に施工管理として就職し、大型現場の再開発工事を経験。その後、建設人材派遣会社へと移り、複数現場で施工管理としての経験を積む。1級電気工事施工管理技士に合格したのを機に、同社の本社へと出向し、教育に携わる。2024年4月にエルライングループにジョインし、教育や採用活動、広報・マーケティング業務などに従事。

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