「1級電気工事施工管理技士に挑戦したいけど難しいのかな…?」
「未経験からでも資格に挑戦できるのかな?」
1級電気工事施工管理技士にチャレンジして、給料をあげたりキャリアアップしていきたいけど「難しそう…」と考えて躊躇してしまう人の多いのではないでしょうか?
そこで今回は1級電気工事施工管理技士に関して、
・どれくらい勉強すればいいのか
・どうやって勉強を進めればいいのか
・テキストや参考書はどれを選べばいいのか?
・学習を進める時のコツ
といったポイントについて解説をしていきたいと思います。筆者は1級電気工事施工管理技士の一次試験と二次試験の両方に受かった経験があるので、リアルな情報をお伝えしていけると思います。
1級電気工事施工管理技士の資格概要

1級電気工事施工管理技士は、電気工事の現場における施工管理のプロフェッショナルであることを証明する、国土交通省管轄の国家資格です。
一言で言うと、大規模な電気工事の技術的な責任者になれる資格です。
企業が受注する特定建設業の請負金額4,500万円(税込)以上の大規模工事において、監理技術者(または主任技術者)として配置されることが可能になります。ビルや商業施設、発電設備など、大規模で複雑なプロジェクトにおいて、現場を統括する上で欠かせない存在です。
試験日程
| 区分 | 申請受付期間 | 試験日 | 合格発表 |
|---|---|---|---|
| 第一次検定 | 2月中旬~2月下旬 (目安) | 7月中旬 (目安) | 8月中旬 (目安) |
| 第二次検定 | 同上もしくは 8月下旬〜9月上旬 (第一次合格者向け) | 10月中旬 (目安) | 翌年1月上旬 (目安) |
特に注意してほしいのは「申請受付期間」の部分です。筆者も以前、仕事の多忙で申込期間をうっかり見過ごしそうになった経験があります。
忘れないためのアドバイスとしては、申込開始日の1週間前と締切日の3日前に、スマホと職場の両方で通知が鳴るリマインダーを設定することです。受験費用の払い忘れにも注意しましょう。
受験資格
2024年度(令和6年度)以降の新制度では、技術者としてキャリアを積み重ねた方が受験しやすくなるよう、要件が再編されました。
第一次検定の受験資格
第一次検定は、試験実施年度の末日(3月31日)において満19歳以上であれば、学歴や実務経験は一切問われず、誰でも挑戦することが可能です。
第二次検定の受験資格
第二次検定を受験するには、現場での実務経験が必要です。
実務経験がどの程度の年数が必要か?というのは保有している資格や学歴、現場の規模によっても異なる部分ですので、自分の場合は何年の実務経験が必要になるのかをあらかじめ確認しておきましょう。(ちなみに多くの人は3年~5年が必要です。)
また、電気工事施工管理をやっていたとしても、担当していた工事によっては実務経験とカウントされない場合もあります。例えば、弱電工事は実務経験に入らなかったりします。自分が担当している工事は実務経験にカウントされるかどうかも確認するようにしましょう。
▼こちらから必要な実務経験を確認することができます▼
参考リンク:一般財団法人 建設業振興基金 施工管理技術検定
合格率と難易度
1級電気工事施工管理技士の合格率は、令和6年度実績で、一次試験の合格率が36.7%で、二次試験の合格率は49.7%です。
年度によって合格率は微妙に上下しますが、大きくは変わりません。それぞれの試験を見るとそこまで難易度は高くないように見えますが、両方の試験を一発合格する確率は単純計算で18.2%です。一発で一次二次両方に合格する難易度は高いと言えるでしょう。
参考リンク:令和6年度 1級電気工事施工管理技術検定 結果表
試験科目と合格基準
試験科目は下記に示す通りです。合格基準は基本的に60%という数字が設けられています。
覚えておいてほしいのは、一次試験では、出題された全ての問題に対して回答する必要がないということです。出題された中から、自分が選択した問題に対して回答する形式の設問も多いです。自分が選択した問題の中で60%を取ればよい、ということを覚えておいてください。
■一次検定の試験科目と合格基準
| 出題形式 | 詳細な出題分野と対策のポイント | 合格基準 |
|---|---|---|
| 選択式 | 【知識問題】:電気工学・機械工学(電力、電子、熱、空気調和、給排水など)、施工管理法、法規(建設業法、電気事業法、労働安全衛生法など) 【応用能力問題】:施工管理法の応用(新技術の適用、環境保全対策など) | 全体で60%以上の得点、かつ応用能力問題で30%以上(例:6問中2問以上)の得点 |
■二次検定の試験科目と合格基準
| 出題形式 | 詳細な出題分野と対策のポイント | 合格基準 |
|---|---|---|
| 記述式・選択式 | 【必須】経験記述:自身の工事経験に基づき、工程管理、品質管理、安全管理などのテーマを選び、問題点と解決策を記述。 【応用】:施工管理法の応用、躯体・設備知識、法規に関する記述。 | 全体で60%以上の得点 |
1級電気施工管理技士の合格までに必要な勉強時間

次は1級電気施工管理技士の合格までに必要な勉強時間について解説していきます。もちろん前提の知識レベルであったり、学習のスピードによっても必要な勉強時間が異なるのは前提です。
あくまで目安として、学習計画を立てる参考にしてください。
一次試験の合格に必要な時間
一次試験の知識定着と過去問反復に必要な時間は、最低100時間を確保しましょう。
これは、実務経験が比較的豊富で、知識の整理が必要な場合の目安です。初学者や長期間ブランクがある方は、120〜150時間を見積もるのが安全です。
二次試験の合格に必要な時間
二次試験は一次合格後、50時間を費やせば十分に準備が可能です。
一次試験の合格発表(8月下旬)から二次試験(10月中旬)までの約2ヶ月間で、この50時間を確保します。1日あたり1時間弱の勉強時間で、経験記述の文章作成、暗記、および施工管理法の知識復習を完了させましょう。
1級電気施工管理技士合格までのロードマップ(スケジュール)

ここまでの情報を踏まえた上で、1級電気施工管理技士合格までの全体スケジュールをまとめました。この様なスケジュールで学習を進めていけば、問題なく合格できるでしょう。
学習計画の立案に役立ててください。
| 時期 | 検定区分 | 勉強の目標と具体的なアクション |
|---|---|---|
| 2月〜3月 | 全般 | 申込完了と同時に、過去問集・テキストを購入。第一次検定の勉強を開始。 |
| 4月〜5月 | 第一次検定 | 過去問の1〜2周目を実施。特に知識問題の理解に努め、苦手分野を把握する。 |
| 6月〜7月 | 第一次検定 | 過去問の3〜5周目を実施。直前の1ヶ月間は、苦手分野の改善に努める。 |
| 8月 | 全般 | 第一次検定合格を確認後、すぐに第二次検定の準備へ移行。経験記述のテーマを決定。 |
| 9月 | 第二次検定 | 経験記述の文章を完成させ、暗記と書き出しの練習を開始。選択問題の過去問対策(2周)も並行して行う。 |
| 10月 | 第二次検定 | 暗記した経験記述の最終確認。本番を意識した記述練習を徹底する。 |
| 翌年1月 | 全般 | 最終合格発表。合格証を手にし、キャリアアップする。 |
1級電気施工管理技士1次試験の勉強方法
それでは続いて、具体的な勉強方法の解説に入っていきます。1級電気工事施工管理技士は勉強方法にコツがあります。コツを外してしまうと膨大に勉強時間がかかってしまうので、覚えておいてください。
逆に、やるべきことを明確に理解しておけば、試験勉強はサクサク進んでいきます。
以下内容を参考にしながら、学習を進めましょう。
過去問7年分を5週する
まず前提として、一次試験を突破するためには「過去問を繰り返し解く」という動作を繰り返すことが重要です。実際の試験では過去問から出題される問題が多いので、勉強の主軸に過去問を持ってくるようにしましょう。
それでは次に「どれくらいやればよいのか?」といった部分ですが、結論、7年分を5周しましょう。
筆者の実体験でもあるのですが、7年分を5周すれば試験に対する習熟度を合格ラインまで上げることができます。勉強する際は下記を意識しながら学習を進めましょう。
- 1周目(全体感の把握): 全ての分野をざっと解き、自身の知識レベルを把握する。この時点では正答率は気にしなくて良い。
- 2周目(理解の定着): 1周目で間違えた問題や知識に不足がある部分を、テキストで確認しながら解き直す。
- 3周目(理由付けの習得): 正解した問題も、なぜその答えになるのかの「技術的な理由」を自分の言葉で説明できるようにする。
- 4周目(苦手分野の集中攻撃): 統計的に出題頻度が高いにも関わらず、3周しても間違える問題だけを抽出して集中的に解き、知識の穴を完全に埋める。
- 5周目(本番シミュレーション): 試験時間に合わせて、通しで解く練習を行う。
参考書はサラッと読むくらいで良い
分厚い参考書を最初から最後まで熟読するのは、この試験において非効率な勉強法です。
参考書は、過去問を解いていて行き詰まったときの「辞書」としてのみ活用するようにしましょう。
「この計算式の導出過程がどうしてもわからない」
「この法規の背景が理解できない」
といった、過去問の解説だけでは解決できない疑問を解消するためだけに、短時間で使用しましょう。メインの勉強時間は、すべて過去問の反復に充てるべきです。
1級電気施工管理技士2次試験の勉強方法
二次試験と一次試験の大きな違いは「記述形式の問題が出てくるか否か」です。
記述形式は明確に○×が付くものではないので、正しい回答の型を理解する必要があります。一次試験とはまた違った勉強の進め方になってきます。
記述問題に関しては正しい回答の型を理解し、暗記する
第二次検定は、あなたの実務経験を採点官が理解できる論理的なフォーマットで記述できるかが問われます。よって学習としては下記3ステップで進めるようにしましょう。
- 型の決定と分析: 過去問集の模範解答から、文章構成、使用すべきキーワード、文章量などを分析し、合格するための「型」をまず決定します。(この辺はインターネットでも回答事例があるので調べてみましょう。)
- 実務経験との統合: 決定した型に、ご自身の電気工事の経験を具体的に当てはめて、説得力のあるオリジナルの回答文章を作成します。
- 書き出し練習と徹底暗記: 作成した文章を、試験時間内にスムーズに書き出せるよう、完全に暗記します。暗記後は、実際に白紙に書き出す練習を何度も繰り返すことで、本番でもミスがないようにしていきます。
文章問題以外に関しては過去問を繰り返し解く
経験記述以外の問題(施工管理法の応用、法規など)については、第一次検定で培った知識をベースに、第二次検定形式の過去問を解くことで対応します。
この部分は一次試験と同様で、7年分を5周ほど学習すれば難なく合格できます。
注意してほしいのは問題数が少ない分、一つ一つの配点が高いことです。一次試験では苦手な問題を捨てても構いませんが、二次試験では「満点を取る」くらいの勢いで勉強するようにしましょう。
1級電気施工管理技士の勉強を効率的に進めるポイント

大枠の勉強方法に関しては先述した通りですが、細かい部分で1級電気工事施工管理技士の勉強を効率的に進めるやり方についても学んでいきましょう。
知っているのと知らないのでは学習スピードに大きな違いが出るので、日々の学習の参考にしてみてください。
【ポイント①】苦手な問題は捨てても良い
繰り返しになりますが、合格ラインは60%です。
「この分野は出題頻度が低い」
「どうしても難しい計算問題が理解できない」
という問題に固執し、貴重な学習時間を浪費するのは辞めましょう。
例えば、1級電気工事施工管理技士では鉄道の受電方式に関する問題が毎年出題されます。筆者は鉄道工事に携わったことがなかったので、解説を読んでもイメージが湧きません。だからこそ鉄道の問題を捨てるという意思決定をしたのですが、問題なく合格できました。(ほぼ満点です)
そもそも、1級電気工事施工管理技士は出題された問題の中で、ある程度は自分が回答する問題を選択することができます。自分が選択したものの中で60%を取ればよいので全ての過去問を理解する必要はありません。
【ポイント②】分からない問題の理解に執着しない(サクサク次へと進む)
学習の初期段階では、理解できない問題が次々と現れます。
ここで立ち止まらずに前進し続けることが、重要です。
分からない問題に直面したら、立ち止まるのは最大5分までとルールを決めましょう。解説を読んで理解できなくても、印をつけて次に進みます。この「サクサク進む」学習法こそが、短期間で過去問5周を達成するための鍵となります。
【ポイント③】隙間時間を活用して学習を進める
まとまった勉強時間が取れない施工管理技士にとって、隙間時間の活用は生命線です。
- 移動時間を動画学習や暗記カードの時間に。
- 現場での待機時間を、テキストの読み込みに。
- いつもより1時間早く起きることで、誰にも邪魔されない集中できる時間を確保する。
これらの細切れ時間を積み重ねれば、1日あたり1.5時間〜2時間の勉強時間は現実的に達成可能です。
【ポイント④】学習を習慣化する
勉強の挫折の最大の原因は、モチベーションの波です。モチベーションに頼らずに勉強を継続するには、「学習を特別なこと」ではなく「日常の行動」に組み込むことです。
「現場から帰宅してシャワーを浴びたら、必ず30分テキストを開く」
「毎朝、最寄りの駅に着いたら、電車の中で必ずYouTubeの解説動画を見る」
「いつもより1時間早く出社して、現場近くのカフェで勉強するのを習慣化する」
このように、既存の習慣(トリガー)と勉強を結びつけることで、「やるかやらないか」という迷いを排除し、機械的に学習を継続できるようになります。
1級電気工事施工管理技士の勉強方法に関してよくある質問

多くの施工管理技士の勉強を支援してきた中で、資格取得に関してよくある質問とその回答に関してもご紹介します。様々な合格事例を見てきた中での回答なので参考になるかなと思います。
また、こちらの記事を元に有資格者の先輩に聞いてみてアドバイスを貰うことも有益になるだろうと思います。
独学で勉強できますか?通信講座を買った方がいいですか?
独学で十分合格可能です。 筆者を含め、多くの合格者が独学でこの試験を突破しています。
通信講座は、「絶対合格したい」「金銭的に余裕がある」という場合に、時間の短縮と効率化のために選択肢に入りますが、基本的な知識と経験があれば、独学で十分対応できる難易度です。
ただ、二次試験の記述式の問題に関しては「回答の型」が大事になってくるので、セミナー等に参加したりしても良いかもしれません。
オススメのテキストはどんなものがありますか?
最優先すべきは、「過去問が7年分以上収録されており、かつ詳細で分かりやすい解説があるもの」です。
下記基準を満たしていればどの問題集を選んでも変わらないと思います。
- 最新の試験問題も掲載しているか。
- 大手資格予備校(地域開発研究所、CIC、日建学院など)の信頼性の高いものを選ぶ。
- 【できれば】解説が白黒ではなく、図やグラフが豊富で視覚的に理解しやすいか。
どの科目から勉強すべきですか?得意科目から進めた方がいいですか?
科目別ではなく、過去問の1年分を最初から最後まで通しで解くという実践形式を優先すべきです。
得意科目から進めると心理的な抵抗は少ないですが、実戦力は身につきません。最初から模擬試験のように全体を通して解くことで、時間配分の感覚や、苦手な分野でも焦らない対処法を効率よく学ぶことができます。
YouTubeを通じて勉強を進めるのはアリですか?
アリです。ただあくまで本筋ではなく、サブの勉強方法として活用しましょう。
試験当日は、当たり前ですが1年分を通しで解きます。本番に近い形での勉強をどれだけ詰めるのか?といったところが一番重要です。YouTubeで100時間勉強しても受かりません。勉強方法の一部として捉えましょう。
1級電気施工管理技士に合格するメリット

1級電気工事施工管理技士に合格したらどんなメリットがあるのか?を理解しておくことで、資格勉強のモチベーションを維持することができます。
明確に大きなメリットがあるので、どのようなメリットがあるのか?資格取得の後にどんな良い未来が待っているのか?といった部分を理解し、更に資格をどう活用していくのか?についても創造を膨らませておきましょう。
成長意欲を会社や市場にアピールできる
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