建設現場の「見える化」とは?身近な例と導入効果を徹底解説

「建設現場の見える化って具体的にどんなことを指すの?」
「早く見える化をって耳にするけど、本当に急いで取り入れる必要があるの?」

“建設現場を見える化しよう”といわれても、具体的に何をどうすれば良いのか、イメージがつきにくいかもしれません。

建設現場の見える化とは、現場の進捗状況や安全管理など、通常は目に見えない情報を、数値や図、映像などで可視化し、関係者全員が迅速かつ正確に把握できるようにする取り組みです。

実際に行っている!建設現場の見える化の具体例
【揚重作業における危険エリアを視覚と聴覚で見える化​​】
上空の高圧線危険エリアに侵入すると、レーザーバリヤーに反応し、パトライト・サイレン・オペルーム・工事事務所へ危険警告がされるように設定した。


五洋建設(株)の事例
【接触災害防止の為の見える化】
重機との接触災害防止のためパトライトを、バックホウのオペから見える位置に設置し接触災害の防止を図った。


東亜建設工業(株)の事例

事例出典:厚生労働省|あんぜんプロジェクト|「見える」安全活動コンクール

「情報を周知するのが見える化なら、前から朝礼で話したり、ホワイトボードに張り出したりしてるけど…」

と仰るかもしれませんが、残念ながらそれは「見える化」対策とはいえません。

朝礼やホワイトボードも情報共有の手段ですが、リアルタイムの現場状況を広く伝えるには不十分です。

実際に、見える化していないことで、下記のような重大なトラブルが起きることも少なくありません。

実際に、見える化していないことで、下記のような重大なトラブルが起きることも少なくありません。
・ある箇所の作業の遅れが他のチームに伝わらず、全体の工事が大幅に遅れた
・電気工事チームと設備チームが作業エリアの調整に失敗し、言い合いで作業が停滞した
・安全管理に気を配っているつもりが、見落としにより重傷者が出てしまった

事故や工事遅延は、起きてから対策するのではなく、未然に防ぐことが重要です。

そこでこの記事では、建設現場の見える化の重要性を、具体的なトラブル例を交えて、わかりやすく解説します。

最後まで読めば、建設現場の見える化が具体的にイメージでき、自社に合った導入方法を判断できるようになります。

現場の事故やトラブルの多さにお困りの方、さまざま投資しても業務効率があがらないとお悩みの方に役立つ内容ですので、ぜひ最後まで目を通していただけたらと思います。

目次

1. 建設現場の見える化とは|代表例を紹介

 建設現場の見える化とは|代表例を紹介

「建設現場の見える化」とは、デジタル技術やツールを駆使して、現場の状況や作業進捗、安全管理に関する情報を可視化※し、関係者が迅速に把握できるようにする取り組みです。

※可視化:目に見えない現象やデータを視覚的に示すこと

見える化すると、関係者全員が現場の状態をリアルタイムで把握できることから、業務の効率化やトラブルの未然防止が期待されます。

言葉だけでは具体的なイメージが湧かない方のために、1章では、「建設現場の見える化」の代表的な2つの例を紹介します。

・工事の進捗状況の見える化
・安全性の見える化

建設現場の見える化とはどんなものなのかを、しっかり理解していきましょう。

1-1. 工事の進捗状況の見える化

工事の進捗状況の見える化とは、工事に携わる全員が現場の最新の進捗状況を正確に把握できるようにすることを指します。

具体的な方法として、以下が挙げられます。

【工事の進捗状況の見える化|主な方法】
・クラウドカメラを用いて、リアルタイムで現場の状況​​を把握する
・進捗管理が行えるデジタルツールの導入※

※パソコンやスマートフォンを使って最新のデータを確認できるツールが数多くあります。詳しくは、4.【中小規模業者におすすめ】建設現場を「見える化」する方法​​をご覧ください。

<具体例>
【現場の進捗の3Dパースによる見える化】

現場の進捗に合わせた3Dパースを作成し工程と共に見せながら説明をする。 3Dパース化することで誰にでもわかりやすく状況を使える事が可能となり、現場の運営、安全管理が効率的に行える。


出典:厚生労働省|安全プロジェクト|「見える」安全活動コンクール

進捗状況を見える化することで、個々の主観的な判断によるミスやトラブルを防ぐことができます。

また、会議などでの進捗報告や情報共有にかかる時間が短縮され、業務効率の向上にもつながります。

1-2. 安全性の見える化

安全性の見える化とは、現場の安全管理やリスクの把握を、誰でも簡単に確認できる形で可視化することを意味します。

これにより、作業員や関係者が日々の安全を確保しやすくなり、事故やトラブルの未然防止につながります。

具体的な方法としては、次のようなものがあります。

【安全性の見える化|主な方法】
・安全ルールや作業手順を掲示板やモニターなどに表示し、常に確認できるようにする
・デジタルツールを活用し、安全に関するデータをリアルタイムでモニタリングする
<具体例>
【iPadを活用した新規入場者の見える化​​】

朝礼時における新規入場者の自己紹介をiPadで撮影・同時にスクリーンに投影することにより、全作業員に対して広く周知し、新規入場者一人ひとりが「見られている」という認識を持ち、安全作業への意識向上を図った。


(株)竹中工務店の事例
【マシニング切削屑排出コンベアーの見える化​​】

切削屑排出用コンベアーの出口が鋼板で覆われていたが、全面を透明アクリル板で覆うことで、コンベアーの存在が見えるようになり、うっかり手を差し込みコンベアーの動力伝達部に巻き込まれるリスクが低減した。


メタコート工業(株)奈良工場の事例

事例出典:厚生労働省|あんぜんプロジェクト|「見える」安全活動コンクール​​

安全性の見える化を行うことで、作業員が自身の安全を常に意識しながら働く環境を整えることができます。

また、管理者がリスクを素早く察知し、適切な対応を取ることで、現場全体の安全意識の向上と事故の防止に役立ちます。

2. 建設現場の見える化が重要視されている理由

建設現場の見える化が重要視されている理由

近年、厚生労働省が中心となり、国の取り組みとしても、建設現場の見える化が推進されています。

近年、厚生労働省が中心となり、国の取り組みとしても、建設現場の見える化が推進されています。
出典:厚生労働省|建設業における「安全の見える化」運動​より

なぜ、見える化がこれほどまでに重要視されるようになったのでしょうか。

3つの理由を解説します。

理由1|情報の一元化によって業務効率が向上するから
理由2|従業員の安全性確保や工事トラブル防止につながるから
理由3|ノウハウの蓄積につながるから

順にみていきましょう。

2-1. 理由1|情報の一元化によって業務効率が向上するから

見える化が重要視される最大の理由は、情報の一元化によって業務効率が大幅に向上する点にあります。

※(現場)情報の一元化:建設現場での様々な情報を1つのシステムやデータベースに集約し、全員が共有すること

リアルタイムでデータが共有されることにより、進捗管理やリソース(作業員、資材、機材、予算など)​​の適切な管理が可能になります。

具体的には、以下のような効果が得られます。

・全員が同じ認識を持つ

プロジェクトに関わる全てのメンバーが同じ情報を共有することで、伝達ミスや遅延、誤解によるトラブルが減少します。

同じ認識を持つことで、問題が生じた際にも迅速に解決策を見出すことが可能です。
・無駄がなくなる

情報の一元化により、重複した作業や不必要な工程、過剰発注が排除され、作業がスムーズに進行します。

最新の進捗状況を常に把握できるため、リソースの最適配分がしやすくなり、無駄な待機時間や作業遅延を防ぎ、コスト削減につながります。

※リソース:建設現場における材料や要素となるもの。具体的には作業員、資材、機材、予算などを指す

見える化による情報の一元化は、建設現場の業務効率の向上に不可欠な要素となっています。

2-2. 理由2|従業員の安全性確保や工事トラブル防止につながるから

見える化が重要視されるもう1つの理由は、現場の状況をリアルタイムで把握することが事故やトラブルの防止に直結するからです。

建設現場は作業環境の変化や危険要素が多く、常に事故やトラブルのリスクが伴います。

具体的には、見える化によって以下のような安全効果が期待できます。

・危険エリアの可視化

危険箇所を見える化することで、従業員に対して明確な警告を発信できます。

たとえば、高所作業や重機の稼働範囲が一目で把握できるため、従業員が誤って危険エリアに入るリスクを大幅に軽減できます。
・作業状況の監視と迅速な対応

現場の作業進行状況を常にモニタリングすることで、事故のリスクを早期に察知し、必要に応じて作業を一時停止したり、従業員に注意喚起することが可能です。

たとえば、過労によるミスや機材の不具合などにも早期に対応できます。
・緊急時の迅速な対応

万が一事故が発生した場合でも、見える化システムを活用することで、現場の状況を即座に確認し、関係者が迅速に適切な対応を取ることが可能です。

これにより、被害を最小限に抑えることができます。

見える化による安全性の向上は、従業員の安心感を高め、結果的に業務全体の効率化にもつながります。

2-3. 理由3|ノウハウの蓄積につながるから

見える化によって、現場のさまざまなデータが記録され、将来の工事に役立つノウハウを蓄積できます。

建設現場では、各プロジェクトごとにさまざまな課題や成功体験が生まれます。

これらのデータを一元的に記録することで、ノウハウが蓄積され、次のプロジェクトにも活かすことが可能です。

具体的には、以下のような利点があります。

・過去データを参考に最適な判断ができる

見える化によって、過去のプロジェクトにおける進捗や問題点、成功例などが詳細に記録されます。

このデータを参照することで、次のプロジェクトでは同様の問題を回避したり、効率的な方法を取り入れるなどの判断が可能になります。
・標準化された作業プロセスの構築​​

蓄積されたデータを分析することで、各工事の最適な作業手順や方法が明らかになり、それを標準化することができます。

これにより、新しいプロジェクトでも効率的に作業を進めることができ、現場全体の生産性を向上させることができます。
・スキルの継承や新人育成の効率化

過去のプロジェクトデータやノウハウは、現場経験の少ない作業スタッフにとって貴重な学習材料となります。

データや事例を元にしたトレーニングやスキルアップが可能になり、即戦力としての新人育成が効率化します。

データを活用して知見を共有することで、組織全体のレベルアップが図られ、将来のプロジェクトに大きな利益をもたらします。

見える化によるノウハウの蓄積は、建設現場における継続的な改善と効率化に欠かせない要素です。

3. 【具体例】建設現場の「見える化」をすべきケース

【具体例】建設現場の「見える化」をすべきケース

建設現場の「見える化」は、情報の透明性を高め、現場の効率を向上させるための重要な手段です。

「それはわかるけど、全体で情報共有なんて簡単じゃないよ」
「今までやってなかったことを始めるのは面倒が多すぎて…」

日々忙しい管理者の方はこんな風に思われるかもしれません。

しかしながら、実施をためらっている間に、取り返しのつかないトラブルや事故が起こる可能性を考えてみてください。

見える化しないリスクをしっかり自覚していただくために、3章では、特にどのようなケースで「見える化」が必要なのかを解説します。

ケース1|大規模なプロジェクトを手掛ける場合
ケース2|チーム間のコミュニケーションが上手くいかない場合
ケース3|これまでに現場で事故が起きたことがある場合

ご自身のケースに照らし合わせながらみていきましょう。

3-1. ケース1|大規模なプロジェクトを手掛ける場合

大規模なプロジェクトを手掛ける場合、建設現場の見える化は必須事項といえます。

【具体例】

たとえば、大規模なビル建設プロジェクトで、複数の現場で同時に作業が進行しているとします。

現場監督が1階で作業の進捗を確認している間に、別棟の20階で材料が不足し、作業が一時中断してしまうケースが発生したらどうでしょう。



すぐに現場監督に状況を伝えたくても、電話やメールで連絡がつく頃には既に作業が大幅に遅れてしまっている可能性があります。

こうした状況で、各作業の最新の状況が進捗管理システム等で「見える化」されていれば、

・どこで遅れが発生しているのか
・どの部署が余剰リソースを持っているのか

などが、リアルタイムで把握でき、現場監督や管理責任者が効率的に対応できます。

その結果、工期の遅延やコスト増加を未然に防ぐことができます。

3-2. ケース2|チーム間のコミュニケーションが上手くいかない場合

現場作業で、チーム間のコミュニケーションが上手くいかないといった場合は、見える化が急務です。

【具体例】

たとえば、現場にいくつかの異なる専門職や下請け会社が混在している状況を想像してください。

電気工事チームと設備チームが作業エリアを巡って調整がつかず、どちらも作業が進まないといった場面です。




それぞれがお互いの進捗状況を把握していないため、無駄な待機時間が生じる、言い合いになる、などのトラブルが頻発します。

こうした場合、進捗管理システム等で見える化することで、全員がリアルタイムで現場の状況や作業進捗を把握できるようになります。

調整や意思決定が迅速に行われ、作業効率が大幅に向上します。

見える化することで、相手が抱える状況がつかめるため、チーム間での不必要な摩擦が減少します。

3-3. ケース3|これまでに現場で事故が起きたことがある場合

安全管理に十分気を配っているつもりが、過去に複数回事故が発生している場合、見える化の導入を加速させる必要があります。

【具体例】

たとえば、作業員が危険区域に誤って立ち入り、事故につながったケースがあったとしましょう。

その後現場では安全対策として、朝礼での周知やホワイトボードへの掲示を徹底しました。

しかし、これだけでは根本的な再発防止にはつながらず、再び同様の事故が発生してしまいました。



作業中に発生した新たな危険情報を、事故に遭った作業員は把握していなかったのです。

周知や掲示だけでは、全員が最新の危険情報をリアルタイムで共有することはできません。

監視カメラやセンサーを活用して現場の状況を見える化すれば、危険区域を常に監視し、即座に対処することが可能になります。

※センサー:環境の変化を検知する装置。温度、湿度、動き、音、光などを測定する

その結果、作業員の安全を確保し、事故の再発リスクを大幅に減少させることができます。

いかがでしょうか。

建設現場の見える化は、業務の効率化や安全性の向上だけでなく、信頼性の確保にもつながる重要な要素です。

今後、企業が成長していくためには、「見える化」をしっかりと導入することが不可欠です。

これまで必要性を感じなかったからと後回しにせず、一歩踏み出すことで、長期的な成果を実感できるでしょう。

4. 【中小規模業者におすすめ】建設現場を「見える化」する方法

【中小規模業者におすすめ】建設現場を「見える化」する方法

建設現場を見える化する方法は、数多くあります。

たとえば、政府が推奨しているのは、建物の属性情報(各部位の仕様や性能、居室の名称や用途、仕上げ、コスト情報など)を3Dモデルに統合して活用するBIM※です。

※BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)​​:コンピューター上に現実の建物を立体モデルとして再現し、設計から施工、維持管理までの一連の建築プロセスにおいて、建物の情報を活用する手法

他にも、ドローンを使った現場の撮影や監視、環境の変化を検知する​​センサーの導入など、最新の技術を使った方法があります。

しかし、リソースや予算に制約がある中小規模の建設業者にとって、これらの先進的な技術をいきなり導入するというのは現実的ではないでしょう。

そこで、この章では、見える化を初めて考える方でも、比較的すぐに始められる方法をご紹介します。

・進捗管理システムの導入
・クラウドカメラやAIカメラの導入

どちらも導入していただきたいですが、先にひとつを選ぶとすれば、コスト面の負担が少ない「進捗管理システム」をおすすめします。

クラウドカメラやAIカメラは、一般的に、初期費用(カメラ代や設置料)として10万円前後、月額使用料が2,000円〜5,000円ほどかかります。

まずは進捗管理システムで現場の情報管理と可視化を進め、次にカメラ導入に取り組む方がスムーズです。

1.システム、2.カメラの順に解説しますので、見える化で何が変わるのかを確認していきましょう。

4-1. 進捗管理システムの導入

建設現場の見える化として、まずおすすめしたいのが、進捗管理システムの導入です。

「進捗管理システム」とは、大勢の、あちこちでの仕事の進み具合を一目でわかるように整理して、パソコンやスマートフォンでどこからでも確認できるようにする、「見える化」につながるツールのことです。

この導入で、今誰がどんな仕事をしていて、どこまで進んでいるか、次に何をやるべきかを、すぐに確認、判断ができるようになります。

以下に、「進捗管理システム」の導入で実現できることをまとめましたのでご覧ください。

進捗管理システム導入で実現できる5つのこと
1.工事の進捗管理

進捗管理システムにより、各工程の進行状況をリアルタイムで把握し、全体の進捗を視覚化できるため、問題点を早期に発見し、対応を迅速に行えるようになります。
2.リアルタイムのコミュニケーション

チャット機能やコメント機能が備わった進捗管理システムを通じて、関係者間の情報共有がスムーズになり、意思決定や現場での指示を即座に行うことができます。
3.タスクの管理と優先順位設定

各担当者に対するタスクの割り当てや進捗状況の確認を容易にし、タスクの優先順位を設定することで、作業効率を向上させます。
4.リソース管理の最適化

プロジェクトに必要なリソース(人材、機材、資材など)の配分や利用状況を追跡し、無駄や不足が発生しないよう管理できます。これにより、プロジェクトの進行に合わせた適切なリソースの投入が可能になります。
5.情報の一元化

進捗状況やプロジェクトに関するデータを一元管理できます。過去のプロジェクトデータも蓄積されるため、将来的なプロジェクトの参考にすることが可能です。

進捗管理システムを活用することで、計画から完成までの各工程を見える化し、現場だけでなく、関係者全員で共有することが可能になります。

4-2. クラウドカメラやAIカメラの導入

次に取り組んでいただきたいのが、クラウドカメラやAIを搭載したカメラの導入です。

クラウドカメラとAIカメラは、いずれも映像監視やセキュリティ目的で使用されるカメラですが、下表のような違いがあります。

「クラウドカメラ」と「AIカメラ」の違い
クラウドカメラ・用途
現場の遠隔監視・進捗確認

・主な機能
映像のクラウド保存、遠隔アクセス、動体検知

・解析能力
基本的な動体検知や録画確認

・料金プラン
初期費用:約5〜10万円
月額料金:約2,000〜3,000円
※カメラの種類や台数、現場の状況によっても変動しますので、詳しくはお問い合わせください
AIカメラ・用途
労働者の安全確保・危険行動の監視

・主な機能
AI解析による安全装備確認、人数カウント、動線解析

・解析能力
作業者の行動監視、安全装備の確認、侵入検知など

・料金プラン
初期費用:約10〜20万円
月額料金:約3,000〜5,000円
※カメラの種類や台数、現場の状況によっても変動しますので、詳しくはお問い合わせください

それぞれの見える化における働きをみていきましょう。

4-2-1. クラウドカメラ

クラウドカメラ

クラウドカメラは、映像をインターネット経由でリアルタイムに送信し、どこからでもアクセスできるため、現場にいなくても状況を確認することができます。

クラウドカメラ商品例
【NTT東日本|ウェアラブルカメラ】

出典:NTT東日本|ギガらくカメラ クラウド型防犯カメラ

【safie|safie Pocket(セーフィーポケット)】

出典:safie

これにより、管理者は、遠隔地からでも進捗状況を確認したり、安全上の問題を早期に察知したりすることが可能になります。

これにより、管理者は、遠隔地からでも進捗状況を確認したり、安全上の問題を早期に察知したりすることが可能になります。

4-2-2. AIカメラ

また、AIカメラは、映像データをリアルタイムで分析し、進捗状況や安全リスクを自動で判断します。

AIカメラ商品例
【VALTEC|AIカメラ】


出典:VALTEC|建設業の安全対策 AIカメラで事故を防止​​

【ALSOK|AIカメラシステム】

出典:ALSOK

たとえば、AIは作業員の安全装備の着用状況をチェックしたり、異常な動きを検知したりすることができ、その情報を即座に関係者に報告します。

たとえば、AIは作業員の安全装備の着用状況をチェックしたり、異常な動きを検知したりすることができ、その情報を即座に関係者に報告します。

AIの力を借りることで、より効率的で安全な現場運営が実現できます。

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5. 建設現場の「見える化」導入後にやるべきこと

建設現場の「見える化」導入後にやるべきこと

システムやカメラを導入したのに、なぜか多くの人が利用せず、従来通りの周知や紙ベースの情報告知を続けている…といったことはないでしょうか。

「見える化」導入後の注意点として最後にお伝えしたいのは、『現場への丁寧な説明とサポートを怠らない』ことです。

「見える化」導入後の注意点として最後にお伝えしたいのは、『現場への丁寧な説明とサポートを怠らない』ことです。

新しい何かが導入されたとき、現場の作業員は最初のうち抵抗を感じることが多いです。

慣れないアクションを強いられると、プレッシャーに思ったり、変化に対する不安を覚えることもあるでしょう。

こうした抵抗感を和らげるためにも、なぜこのシステムが導入されたのか、どのように役立つのかを丁寧に説明し、サポートを行うことが大切です。

見える化の説明やサポートの具体例
・新システムを導入する前に、試験的に一部の作業員に使ってもらい、そのフィードバックをもとに必要な改善点を見つける
・全員を集めて、システムの目的や使い方について詳しく説明する時間を設ける
・システムの操作方法や利点を簡潔にまとめたチェックリストを作成し、作業員に配布 → 理解できたかどうかを確認するために記入してもらう

いきなりすべての作業を「見える化」するのではなく、段階的に導入していく方法も検討しましょう。

徐々に新しいシステムに慣れてもらうことで、抵抗感が減り、多くのスタッフが適応しやすくなります。

業務効率向上や安全管理のために見える化を導入しても、現場の理解が得られず、運用が徹底されなければ、なんの意味もありません。

見える化したらおしまい、というのでなく、そこをスタート地点と考え、管理者と現場が一丸となって新しいシステムを使いこなしていけるよう努力していきましょう。

6. まとめ

「建設現場の見える化」とは、デジタル技術やツールを駆使して、現場の状況や作業進捗、安全管理に関する情報を可視化し、関係者が迅速に把握できるようにする取り組みです。

見える化することによるメリットは3つ挙げられます。

・情報の一元化によって業務効率が向上する
・従業員の安全性確保や工事トラブル防止につながる
・ノウハウの蓄積につながる

建設現場の見える化を、比較的すぐに始められる方法​​は2つです。

・進捗管理システムの導入
・クラウドカメラやAIカメラの導入

この記事を、御社の現場管理の効率化や安全対策の向上に役立てていただけたらと思います。

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